頭を使うって、まさにこのこと!
昨晩の〈討論&小論ゼミ〉で、強くそう思う出来事がありました。
昨日のお題は、「Speed Camera Lottery という制度(スピード違反をした人たちから徴収した罰金を財源に、法定速度を守って運転した人たちに宝くじが当たるという制度。実際にスウェーデンで実施され、法定速度を守って走る車が劇的に増えたという)に賛成か反対か。賛成なら、その理由を述べるとともに、他にこれと似たアイディアをどのようなところに適用できるかを考え、反対なら、その理由を述べるとともに、スピード違反を減らすためにどのような対策をとればよいかを考えてください」というもの。お題自体は前回の授業時に発表し、じっくり考えてきてもらいました。
賛成の立場を選んだとある中学生が、このアイディアをどこに適用できるかという問いに対して、自分が所属している部活内で現に直面している問題の解決策を提案したのです。しかもそれは、上述のSpeed Camera Lotteryでおそらくは誰もが薄々感じたであろう倫理的なためらいをも払拭するアイディアでした。
私は彼女の提案を聞いて、心底感心したのです。
頭を使うって、まさにこのことだ! と。
人は生きていれば、子どもも大人も、様々な場所で様々な問題に直面します。
私たちはその都度知恵を絞り、解決策を考えていかねばなりません。
その際、ある考え方を別のところに応用したり、一工夫して適用したりーーそういう頭の使い方ができるようになると、この先もきっといろんな物事に対応していけるでしょう。
彼女は日頃から、部活内の問題について真剣に考えていたのだと思います。
だからこそ、この新しく出会った考え方を最良の形に応用して、直面する問題の解決策を自力で導くことができたのです。
私は本当に、彼女のことを頼もしく、そして誇らしく思いました。
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